アナデジログ

アナデジログはタイ、バンコクのWEBマーケティング情報を発信するブログです。

2015/01/18

タイ人と一緒に冬の北海道を体験して気づいたこと

ある訪日タイ人向けプロモーションのプロジェクトのため、1週間ほど北海道に出張しました。
タイ人旅行者に期待する日本側の想いと、実際に北海道を訪れるタイ人の想いの両方を知ることができる貴重な体験となりました。

本稿では今回の取り組みを通じて感じた北海道(札幌)における訪日タイ人向けマーケティングの方向性について、私なりの考えを紹介します。


北海道の観光資源

北海道といえば、自然。そして美味しい海鮮料理。あとは冬というイメージでしょうか。このあたりは、タイ人の間でも一般的な認識として持っているようです。日本人ともさほど変わらないイメージと言えます。現地の方と話していて、北海道ならではと感じたのは「歴史」です。北海道はもともとアイヌ民族が支配する土地であり、本州とは異なる文化がありました。その後開拓使により近代化されていったため、北海道に住む方からすると歴史の浅い地域であるという考えがあるようです。

タイ人にとっての北海道の魅力とは

常夏の国であるタイ人にとって、まず興味があるのは雪です。そして自然景観も大好きなようです。例えば、冬なら一面の雪景色、また暖かい季節ならば一面の花畑といった景観は、彼らにとって大変魅力的なポイントです。

では、なぜタイ人は自然が好きなのでしょうか。
私は以下のような背景が影響しているように思います。

  • 普段バンコクに住んでいる人が多いため、たまに自然に触れたい欲求がある
  • バンコクに住んでいる人も、多くは田舎出身で自然が身近だったという原体験がある
  • 綺麗な写真が撮れる
  • タイにはないところに行ったという自慢ができる

これらは、特にタイ人女性に共通してみられる傾向です。ただ、日本に強い関心を寄せるのは女性のほうが多い傾向があります。

自然景観の他には、新鮮な海鮮料理も大きな魅力のひとつです。バンコクにも多くの日本食レストランがあり、日本食ブームのような状況になっています。しかし、輸送や保存方法などの問題があり新鮮で美味しい海鮮料理は決して多くありません。そのため、「タイでは味わえない、美味しい海鮮」がタイ人にとって魅力的なポイントとなります。

あとは温泉にも大変興味があります。ただ面白いのは、タイではいわゆる公衆浴場は一般的ではないため「恥ずかしい」という思いがどうしても拭い切れないようです。そのため、個室露天風呂などが付いていると喜ばれるようです。

どうやってタイ人観光客にきてもらうのか

手法論だけ言えば、タイのローカル旅行代理店とのコネクション構築、旅行博への出展が主な方法となるでしょう。しかし、旅行代理店とのコネクションは簡単にできるものではないでしょうし、旅行博も大変お金がかかります。また、検索エンジンを活用したマーケティング施策も、受け皿となるページが必要だったり、そもそも北海道について調べている人の母数が少なかったりと大きな効果は期待されません。ではどうすればよいかというと、私だったらホテル予約サイトや日本情報を扱うメディアをフル活用します。実際に訪れてくれたタイ人旅行者に情報を拡散してもらうための仕組みづくりを行います。なお、昔から思っていますが言語を理由にして集客を行わないのは、確実に単なる機会損失でしかありません。他のお客さまの迷惑になるなどの理由であればわかりますが、日本人は外国人に対して気後れしてしまう傾向が強いので、もっと自信を持ってください!と強く言いたいです。

訪日タイ人集客は、間違いなく今がチャンス

なぜチャンスなのかといえば、まだタイ人の多くは北海道に関して詳しくありません。そのため、自分たちで北海道で一番魅力的だということをアピールするだけでも、それなりに観光客はきてくれるでしょう。たとえば歌登の例が典型的です。乱暴な言い方をしてしまうと、今だったら言ったもの勝ち状態です。ただ、これも一時的なブームに過ぎない可能性もあります。別に雪をみたいだけならば、北海道である必要はなく、韓国だっていいのです。そのため、当然ながら北海道だからではなく、そのホテルやレストランだから提供できる価値をきちんと発信して、体験してもらう必要があります。これは別にタイ人に限った話ではありませんが、きちんとしたマーケティングが不可欠です。

タイ人という一括りでいいの?

今はまだ「タイ人」という大きな枠で考えてしまってもよいかもしれません。しかし実際は年齢や性別、家族構成、趣味趣向などによってニーズは変わります。中国人のようにまだツアー主体で観光客が来ているうちは良いかもしれませんが、タイ人で北海道を訪れるような人たちは、旅行慣れしたFITが主流になっていくでしょう。

北海道の訪日タイ人観光の今後

現在は、北海道とタイ人双方にとっていい関係の始まりという印象を持ちました。これからこの関係がより強くなり、さらに多くのタイ人が北海道を訪れてくれると良いですね。私もその架け橋として、役に立てることがあれば幸いです。

2014/08/09

サイバーエージェントの組織改革からタイのスマホと広告の方向性ついて考えてみた

サイバーエージェント、新たな事業分野にシフトするための組織改革実施

先日サイバーエージェントさんが決算説明会にて、Ameba事業の人員を現在の1,600人から800人に減らし、新たな事業分野にシフトすると発表しました。

決して今でもAmeba事業が悪いわけではないにもかかわらず、これだけ大きな組織改革ができるサイバーエージェントさんは素直にすごいと思うと同時に、藤田社長の言葉に気付かされることがありました。
“Ameba事業は決してジリ貧になっているわけではないが、早めの構造改革が得策と考えた。これまで進めてきたブラウザのプラットフォーム戦略は一定の安定収益が得られているが、急激な拡大は難しいと判断”(http://jp.techcrunch.com/2014/07/24/jp20140724cyberagent/)
それは、タイにおいても同様のことが言えるのではないか、むしろ日本以上にスマートフォンデバイスを主軸としたサービスやソリューションがないとあっという間にデジタル領域では置いて行かれてしまうのではないかという危機感です。

タイのインターネット事情は日本の10年前と一緒?

タイのインターネット業界は、しばしば10年前の日本のようだと語られます。そのため、日本のタイムマシーン経営ができるだろうと考える企業が少なくありません。この考え方自体は間違っていルトは思いませんし、日本より遅れている面があるのは確かです。

しかし、必ずしも全てが遅れているわけではなく、むしろ日本よりも進んでいる部分があります。

日本よりも進んでいる領域の最たる例はスマートフォンでしょう。以前の記事でスマートフォンの普及率でも書きましたが、タイは日本よりもスマートフォン普及率(対人口比)が高くなっています。

日本においては、インターネットが登場してから以下のようなデバイスの変遷を経てインターネットは利用されてきました。
PCの普及>>携帯電話(いわゆるガラケー)>>スマートフォン

一方、タイにおいては、PCの普及という段階を飛ばして、一気にモバイル、特にスマートフォンが普及してネットに接続するという流れになりました。

したがって、ユーザーにとってスマートフォンでインターネットを利用するのが一般的であり、PCの利用方法と異なってくるのは当然の流れです。

スマホユーザーはネイティブアプリの利用が一般的で、ブラウザ経由でのネット利用はわずかです。さらにFlurryの調査レポートによれば、その傾向はさらに高まっているようです。

参考:モバイルは2014年もアプリ利用が増えてWebは減少, 広告ではGoogleの一人勝ち
 http://jp.techcrunch.com/2014/04/02/20140401mobile-app-usage-increases-in-2014-as-mobile-web-surfing-declines/

タイにおけるスマートフォン利用の特長

ただ、タイにおけるスマートフォン利用の傾向や特長は、世界の傾向とは少し異なるようです。
Smartphone usage among urban Thais doubles in past year, now at 36%


Ericsson (Thailand) が2013年8月に発表した調査によると、タイのスマホ利用の特長として以下の傾向が挙げられています。

  • ソーシャルネットワークやインスタントメッセージ(IM)の利用が多い
  • SMSやメールの利用は少ない

また、アプリをダウンロードする理由としてコンテンツや機能性ではなく、宣伝されていたからダウンロードするという特長が興味深いと指摘しています。

タイにおけるスマホ×広告の方向性

アプリ開発は私の専門ではないので、広告においてどのように活用していくべきか考えてみました。なお、ここからは完全に私の妄想です。

動画広告

日本でも動画広告が来る、と言われ続けて既に3周くらいまわってそろそろもういいんじゃないか感がでてきているのではないでしょうか。
ただ、タイは日本よりも動画広告が普及し、かつ効果的な手法になると考えています。
理由としては、YouTubeのローカル版設立に伴う、さらなるコンテンツの充実、ユーザーが動画視聴に対してポジティブであることがあげられます。
あとは、広告主がついてくればというところですが、それもテレビ広告が人気のタイにおいては比較的わかりやすく移行できるのではないでしょうか。
また、最近ではメチカという、ショートムービー作成アプリもじわじわとタイで人気がでてきているようです。
タイにおける動画を活用した広告、キャンペーンには注目です。

オムニチャネル・OtoOソリューション

日本でもオムニチャネルやOtoOといった手法を取り入れる動きが加速してきていますが、これはタイにも十分通用するように思います。
まず、タイにおいてはまだ実店舗における購入が一般的で、ECは伸びてはいるもののまだまだこれからというフェーズだと認識しています。次に、ある程度の所得を持つ層はバンコクに集中しているという地理的な特徴があります。そのため、バンコクには多くのデパートや店舗が乱立している状況です。
しかし、今後どう考えてもこれは供給過多に陥り、競争が激化することは間違いありません。その時、いかに顧客を囲い込み、ロイヤリティを高め、最終的に店舗に誘導するかが生き残るためには重要になるはずです。
まだ、このようなソリューションは日本でも実験的にいろいろなアプローチが登場し始めたばかりのようなので、タイ発のソリューションなどが出てくるかもしれません。

言うまでもなく、他にもたくさんの可能性があるわけですが、個人的にはこのあたりがサクセスポイントかなぁと感じている次第です。
ますますタイのデジタルマーケティングは刺激的なものになりそうです。

2014/07/13

ブログリニューアル完了



ちょこちょとこと手を入れては直していたブログデザインがようやく落ち着きました。
まだ細かいところは修正しなければいけませんが、一旦大きな変更は終了とします。

ちなみに余談ですが今日初めてバンコクにあるコワーキングスペースを訪れました。

HUBBA is Bangkok's 1st Coworking Space for Tech & Creative Startups
http://hubbathailand.com/

20-30席のフリー作業スペースと、会議室もいくつかあり、とても素敵な場所です。今までカフェで作業することが多かったのですが、これからはこちらを利用させていただくことが多くなりそうです。

営業時間
月‐日 8:00–22:00

所在地
19 Soi Ekkamai 4, Sukumvit 63 Rd. Prakanong Nua, Wattana Bangkok, Thailand 10110
※エカマイソイ4にあります。地図はこちら。

備考
無料WI-FI、電源完備

料金プラン

1 Day
  • 1 day usage
  • ฿260/day

฿260

Flexi 20
  • 20 days usage*
  • only ฿220/day

฿4,400

1 Month
  • 30 days usage
  • only ฿155/day

฿4,650

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